野望

今の仕事についてから7か月。
秘かな野望を胸にいだくカノンさん

それは“いつか部長のイスを！！！”

っていってもね、200人弱の小さな会社
事務所にいる人7人。

そのうちの一人がセンム。　あとは業務のおじさん4人。
この人達は所長、課長、係長、ヒラ一名。
この4人のおじさん達とは仕事はリンクしないので、
アタシがこれらの役職につくことはない。
センムは本社からの出向って決まっているし

で、あとの二人がブチョーとアタシの事務
ってことはアタシに役職がつくとしたら、ブチョーになるしかない。

会社に入るトキの面接であまりに給料が少ないので
“ここに書いてある給料より値上げしてくれますか？”と聞いたところ
「まわりとのバランスもあるので、一人だけ給料体系を変えるわけにはいかない」
と説明された。
そうだよな。会社だって小さいし。きっとみんな安月給で働いているんだろうな。
と思って納得して会社に入ったわけなんだけど

会社にはいってみて
アタシは経理と給与計算をやっているから、すべてみれちゃうわけで
そしたらね、部長の給料の高いのなんのって。
アタシが銀行でひーひーいいながら、
電車がなくなる時間まで働いている時の年収と同じなんだよね。

しかも部長。激ヒマ。
ＰＣはたて計しかできなくて、すべて『お帳面』管理
勤務時間は平均6時間。残業は一分、一秒もしない。
そのうちの1時間は毎日ＰＣでゲームを毎日している。
時には勤務中、マッサージチェアで爆睡しているし。
あんなにヒマであの年収って、いったい時給いくらなのよ。ってくらいで

ブチョー今年58歳。
どうも、会社の定年は60歳らしく、でも部長職は６３まで延長できるらしいけど
あと5年。あと5年したらブチョーになれないかなぁ？と
ひそかに野望をだいているわけで。

で、そんなブチョーが先日、
人生初めての人間ドッグにはいるためにお休みをとった

悪魔のアタシはね、ちょっとどっか悪いんじゃないかと思っていたのよね。
ブチョー、大酒のみ。　しかもおどろくくらい食う。
あれで病気にならないほうがおかしいもん。

そしたらね、どっこも悪いところなかったんだって。
なんだかちょっとがっかりぎみなアタシであった。